いま頃、ちょうど野山が芽吹くころ、高速で刈羽を過ぎて西山のトンネルを前にすると、如何にも山が笑って見える。”山笑う” “山滴る” “山粧う” “山眠る” 四季折々の変化を巧みに捉えた日本人と日本語は凄いなぁ、大いに感心するも、なんと出典は中国古典だった。あの小狡くて賑やかな中国人にこんな細やかな心象があったとは・・・ただ王朝や民族がそっくり入れ替わる彼の国のことだから、ひょっとしたら異民族かも知れないと….残念、宋時代の郭煕(漢人)だった。そんな違和感をAIにぶつけたところ「山笑う は中国の古い漢詩にヒントを得たとしても日本独特の感受性に根ざした言葉で季語として定着させたのは日本人ですよ」とたしなめられた。試しに「山笑う で一句を !!」と入れたら 「山笑う 雲もほころぶ 水温し」ひどい駄作が返ってきた。
4月 27
2025
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