まるで映画さながらの詐欺事件だが、2点が四国であることも興味深い。
・高知県立美術館「少女と白鳥」1800万円
・徳島近代美術館「自転車乗り」6700万円
かって前川誠郎先生が館長を務めていた国立西洋美術館でさえ贋作に騙された過去がある。1965年のことだから前川館長の2代前のこと。当時の館長は富永惣一氏で、些かの疑問を感じて鑑定書を作家未亡人に質したが「全く疑いの余地はない」と返答された。輪を掛けて来日した仏文化大臣は「作品が国外に流失するのをフランス美術界は黙って見過ごすとは…..」とコメント。暗に真作だあるかのような印象を与えた。美術界の雄、富永館長をして見事に騙されたのだ。
3月 28
2025
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